忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

黒猫のタンゴ

週一更新の筈なのに!
でも、Dグレ感想はミランダさんが出てこなかったのでパス。

いい加減ティキミラ書きたかったので、以下、下書きなしの落書きです。
ラビ君はワルツて感じ(『オレンジ兎のワルツ』になるのかいな)なので、ティキさんはタンゴ。ひねりがない(笑)

よろしかったらどうぞ。



黒猫のタンゴ


「ティキさん、あの、もう!」
「んー、まだ熱い、もう少し」
「さっきもそう言って! ん~」
「ミランダって、手も足も舌も冷たいよなぁ。きっと心が冷たいからだろうなぁ」
何を言っているのか。そんなことを言っているティキ以上に心の冷たい人間などいるわけがない。
とは、ミランダは言えない。
強引な恋人の膝の上に抱き上げられて、腰を引き寄せられて、指と口を代わる代わる舐められながらそう言えるなら、それはミランダではないだろう。

どうしてこんなことになっているのか。
ミランダには分からない。ティキと居ると分からないことばかりが増えていく。

ただ、優しい年下の同僚から美味しい茶葉を教えてもらったから、ティキにも飲ませてあげようと思っただけなのに。
注意に注意を重ね、お湯の温度は温度計で、蒸らす時間は砂時計で、キチンと計って淹れた紅茶は会心の出来だと思ったのに。

可愛らしいティーテーブル、お気に入りのティーカップ、知り合いの料理長からもらった美味しいお茶請けのスコーン、そして大好きな恋人。
きっと楽しく心穏やかなお茶の時間になると心弾ませていたのだ、ミランダは。

それが、「どうぞ」と彼女が笑って差し出した紅茶にティキが口をつけて「熱い」とティーカップから口を離した。慌てて「ではお水を」と水差しを取りに立ち上がろうとした彼女を引き寄せて、「こっちでいい」と彼はミランダに口付けた。

何が「こっちでいい」のか。
尋ねる彼女に金の瞳を細め意地の悪い笑みを浮かべて曰く。
「ミランダの舌はオレより冷たいから水よりこっちがいい」
だったら尚更離してもらわなければ。
何故って。

窒息させたいのではないかと疑いたくなるほど長いキスをした後、今度は細い指先を口に含んだ男に向かって彼女は、彼の行動の無意味さを諭す。
「ティキさん、私はティキさんの側にいると体温が多分、一度くらい高くなってます、だから、」
だから、いつもなら冷たいミランダの手も足も、ティキを冷やすことはできないのだと。

続けたかったのだろうとティキは想像する。想像でしかないのは、彼女が言葉を続けさせてもらえなかったから。
こんな状態でそんなことを言ったらどうなるか、火を見るよりも明らかだろうに。

可愛らしいティーテーブルにかかった可愛らしい白いテーブルクロス、お気に入りのティーカップの中には会心の出来の紅茶。
けれど、可愛らしい彼女の恋人は可愛らしい性格には程遠かったので。

せっかくの楽しく心穏やかなお茶の時間は、あっという間に彼好みの時間になってしまったのだった。

PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

Trackback

この記事にトラックバックする:

Copyright © 黒灰碧 : All rights reserved

「黒灰碧」に掲載されている文章・画像・その他すべての無断転載・無断掲載を禁止します。

TemplateDesign by KARMA7
忍者ブログ [PR]