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ミランダさん、お誕生日おめでとう!
そしてご訪問くださった皆さま、明けましておめでとうございます!
すっかり更新の少なくなった当blogへお越し頂きありがとうございます。
また、11/04,/15,26,12/13,14,29に拍手をくださった方にもお礼を~。
さて、今回のタイトルは「群青三メートル手前」湶々三十題よりお借りしました。
ティキミラのSSと申しますかシチュエーションメモと申しますか。毎度の言い訳で申し訳なく。
正月なのでもう少し華やかな話がいい気もしますが、何しろ書きたいものしか書けない管理人でして....。
あと、Wikiで読んだ「卿」と「爵位」の覚書も兼ねてます(笑)
何というか、ティキさんが紳士ぶって丁寧に話してる様子は書いてて笑えてきますね!
あ、でも、変なとこ(敬語とか敬語とか謙譲語とか敬語とか)があったら書いてる人間の知識と常識不足です。生温くスルーして頂ければ幸い。
よろしければどうぞ~。
すれ違う秘密
「ではえーと、ミック卿(ロード・ミック)が正しい?」
問うミランダの声は今にも消え入りそうなほど小さい。彼らが向かい合って座るこのホテルのラウンジの僅かなざわめきにまぎれて相手へ届くのかも怪しいほどだったが。
幸いティキの耳には届いたらしい。受けて彼は頷いた。そのテノールの声は、相手の声どころか細い体をすべて包み込んでしまいそうなほど柔らかくよく通る。
「そうですね。西洋の爵位は官職の意味が強いので。領地とセットで呼ばなければ意味がない,,,,とまでは言いませんが」(だったよな、シェリル)
改めて確認したミランダの顔から血の気が引く。と同時に、自分の失態に頬に熱が集まり傍から見ると顔色が面白いことになっている。
「すみません....私、ミック男爵(バロン・ミック)なんて言ってしまって。あの、私の故郷のドイツでは....」
「ああ、そうですね。スコットランドでも地方領主は大体バロンですませています。何となく身分が高そうでも正確に分からない時は、そう言っておけばあまり失礼はないだろう....という処世術でしょうか。
日本の飲み屋の客引きが、酔客に社長と呼びかけるような感じでしょうかね」(とワイズリーが話してたような)
「え? 飲み屋?」
「失礼、こちらの話です」
「はい?」
パチパチとまぶたを開閉し、溜まった涙を散らすミランダにニコリと紳士然とした笑顔を向けて、ティキは自分の失言を誤魔化した。あまりにキレイなその顔に一瞬呆けたミランダだったが、すぐに自分の言わねばならないことを思い出した。表情に悲痛の色が滲む。
「では....ミック卿....あの、やっぱり私....こんな風にあなたとお茶をご一緒する資格がないと思います。....こんな基本的なことも分からず....お名前すら満足にお呼びできず....私、私は」
今にも椅子を蹴倒して走り去りそうな女の華奢な手を、ティキはとっさに両手でつかんだ。抑えた声でその名を呼ぶ。
「ミランダ....!」
いきなり名前(ファーストネーム)を口にされた本人は、先ほどまでの思いつめた様子もどこへやら、驚き目を丸くするばかり。相手の反応に小さく息を吐き、ティキは急いで謝罪する。
「失礼。フロイライン・ロットー。ですが、これで名前の件はおあいこです。称号など大したことではありません。それ程お気になさらずに」
「でも!」
「おや、お忘れですか。『でも』はあまりおすすめできないと以前申し上げたはずですよ?」
やんわりとたしなめられて、ミランダはテーブルクロスへ目を落とした。シミひとつなく清潔に洗濯されている。素材は何だろう。細かい刺繍がほどこされ、縁にレースまであしらわれている。もしかしたらこのクロスだけで、ミランダの一月分の給料くらいの値段がするのではないだろうか。
やはり自分がこんな場所でお茶をするなんて分不相応だったのだ。後悔ばかりが胸を占める。
(教団の食堂でジェリーさんが淹れてくれたお茶をリナリーちゃんと一緒に飲んだ時はあんなに楽しかったのに)
先ほどこらえた熱が、再び目元に戻る。
相手から呼びかけられていることにすぐには気づけないほど、教団で過ごしたお茶の時間が次から次へと頭に浮かぶ。
だが。
ふぅと小さく零されたため息に薄い肩が跳ねた。
慌てて視線を上げれば、困ったように微笑むティキがミランダを見つめている。
「私のお誘いは、あなたを困らせただけのようだ」
実際そうなりかけているが、ここで否定しないほどミランダは礼儀知らずではない。
「すみません。私はあの、あなたとこうしてお話しできるような者ではなくて、いえその、私の同僚でしたらお茶どころか正餐をご一緒しても恥ずかしくない....別に過大評価ではなく本当のことで、でも、あの....」
ミランダは途方に暮れる。
『でも』はよくないことなのだ。『あの』や『その』や『えーと』も行儀がよくない。
やはりだめだ。早くこの場を離れたい。
そもそも、こんな立派な紳士と何度か偶然顔を合わせたからといって、少しだけ話が弾んだからといって、一緒にお芝居を観に行ったのが間違いだった。
『バロン』の称号が失礼に当たるということは、相手は更に上位の爵位を持っているということになる。
そんな相手にミランダごときが何を話せというのか。
回りまわって同じ結論に戻ったミランダは、くじけそうな自分を励まし失礼にならないようエミリアから教わった別れのフランス語を告げる。
「もう二度とお会いしません。さようなら」
ティキの目が見開かれる。窓からの光線の加減だろうか、黒いはずの目に金の光が反射した。相手の手の力がゆるんだのを合図にミランダはできる限りゆっくりと立ち上がる。気まぐれかもしれないが、まるで自分を淑女(レディ)であるかのように扱ってくれた相手に恥をかかせてはならない。
誰が見ても優雅と評する会釈とまだ温かな紅茶を残して、ミランダは足早にその場を後にした。
おや~おかしいな~。
「ティキとおよびください」「では私のことはミランダと....」となる筈が何だって別れ話になってんの!(笑)
そしてミランダさんはフランス語の意味を間違えてる....。それ以前に書いてる人間が貴族だとか身分について誤解している(笑)
どうも最近読んだ音声付紙芝居ゲームが頭の隅にあるようで~。でも書いてて楽しい♥
そういえば、作者さんのblogみたいなツイッターみたいなのが見つかって(?)連載再開が近いようなネットの噂を聞いてます。
なんですが....多分ミランダさんの活躍は難しいよなあ。
彼女のDグレにおける物語は、巻き戻しの街でイノセンスに選ばれエクソシストになると決めた時点で完成されたと言えるような気が。
いや正直、活躍してほしいけど! というかチラっとでも画面に出てきてほしいけど!
....原作が休載してから1年以上経つのかあ。自分の仕事が忙しくて毎日があっと言う間に過ぎてくけど1年は長いなあ....。
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