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今月■休載なのはわかってたんですけどね……。
いつになったら続きが読めるんでしょう。
初っ端から失礼、えーと、いつも拍手ありがとうございます! 本誌があんな感じなのでとても励まされます。
さて、今回はラビミラです。
時間軸はティモシー編あたり。
アレリン+マリ神田組がフランス行ってた頃、ミランダさんとラビくんもこんな事件に巻き込まれてたら面白そうと書き始めたものの……あらすじは私が作るから、誰かもっと上手に書いてくれる人いないかな~。
よろしければどうぞ。
後ろを振り向く勇気が無かっただけ
「あらよっと」
ラビの掛け声とともに、彼ら一行の乗ったボートの行く手を遮っていた太い枝が真っ二つに割れて川面の下へと沈んでいく。その騒々しさに、濁った水中の住人が不満そうにボートの周囲を波立たせ、女の小さな悲鳴がラビの背後で上がった。
「だい……」「大丈夫ですか、エクソシスト様」
ラビが振り向くより早く、ボートの同乗者から悲鳴の主を気遣う声がかかる。
「あ、大丈夫だよ。悪いね、こんなこと、で?」
「いえいえ。エクソシスト様はワニやピラニアを初めて見たんでしょう? 怖そうに見えますがね、ここら辺のは腹を空かせてなければそれ程凶暴じゃないんで安心してください。それにしても、ポルトガル語がお上手ですね、さすがエクソシスト様だ」
問いかけるように上げた語尾が彼女が口にする言語に対する不安であることを察したファインダーは、心配いらないとミランダへと笑いかけた。小さく安堵の息を吐いた女は、ラビが自分(とその手を握っているファインダー)を険しい目で見ていることに気づいていないようだ。
「え、いや、あの、キャッシュがね、酒入るとポルトガル語で冗談だとか昔話だとかし始めて……」
「あぁ、どうりで! 確かにキャッシュ女史の口調に似てます。そうでしたね、彼女は本部へ栄転したんですっけ。元気ですか?」
「おや、リカルドはキャッシュを知ってるんだ?」
彼らの話に耳を傾け、ラビは眉間のしわを深める。ミランダの口調に違和感があるせいだと心中言い訳しても、本当の理由が彼らの近すぎる距離にあることは論を待たない。
「もちろん! 支部とはいえ科学班員なんて数少ないエリート、しかも女性とくれば。
ま、あちらは知らないと思いますけど。何せ私は何百人といるファインダーの一人にすぎませんから」
男の卑屈なもの言いにラビはまたかと舌を出し、一方のミランダは力を込めて否定する。
「何言ってんだい。今回……仕事……任務? 探索、の道案内、リカルドしかできない、支部のお偉方……」
ミランダの語彙があやしくなってきた。
さもありなん。
彼女のポルトガル語教師は酔っぱらったキャッシュ女史のようだ。そんな時に出る仕事の話が、自分の職場のことになるのは自然なことで。現場仕事のファインダーと交わすような単語を喋る機会は少ないだろう。
それはそうとして、今日この話題はこれで何度目だ。ラビの目がますます険しくなっていく。
「エクソシスト様は優しいですね……私の死んだ妻もそりゃぁ優しい女でした……」
また始まった。
櫂をこぐ手をとめた他のファインダーの顔を盗み見ると、どれもうんざりした様子。この男はいつもこんな感じなのだろうか。
「あ~エクソシスト様、申し訳ありませんが……」
ボートの先頭に座っていたファインダーから声がかかる。ラビが進行方向へ向き直ると、またもや大きな枝が水中から顔を出している。
「へーへー。これどかさないと進めないってわけさね。火判」
話のついでのようにしてラビがボートの床に判を押すや、火の蛇が周囲の水を蒸発させながら一抱えはありそうな太い枝を燃やしながら天へと駆け上がって行った。
「派手ですなあ」
額に手をかざしその様を眺めていたファインダーが茶飲み話の口調で呟く。
「その方が目立つかんね。もしAKUMAがいたら早くめっけてもらった方がいいさ」
「ほう、そんな意図がおありでしたか」
「この黒服とローズクロスは飾りじゃないってこった」
ラビは流し目をくれ、にやりと口の右端を上げる。と、相手も鏡に映したように口の左端を上げた。
「この白服も伊達じゃありませんよ?」
んん?
ラビが首を傾げるのと、ミランダが魂の切れそうな悲鳴を上げるのと、ボートを大きく揺らして川からAKUMAが現れるのと。
どれが一番早かったのか不明だが、ミランダの叫び声が消える前にはラビの鉄槌はAKUMAを叩きつぶしていた。
すみません、前後編になりました。続きます。来週までには後編を……。
あと、今回の舞台はアマゾン川周辺のつもりです。
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